
その後も、〈神の沈黙〉三部作と呼ばれる『鏡の中にある如く』(’61)、『冬の光』(’62)、『沈黙』(’63)を発表し、その名声を確立した。70年代に入ってもその創作意欲は落ちることなく次々と傑作を生み出していくが、『ファニーとアレクサンデル』(’82)を発表後、映画監督業をやりつくしたとして、事実上の監督引退宣言をする。活動の場を舞台に移し、脚本や演出に携わりつつ、『愛の風景』(’92)、『日曜日のピュ』(’94)、『不実の愛、かくも燃え』(2000)などの映画作品に脚本を提供していた。
そして2003年、20年ぶりの監督作となる本作を、本人自ら遺作と公言して発表した。これまでに、脚本のみの映画やドキュメンタリーなども含めると50本以上の作品を手がけている。
プライベートも精力的で、5度の結婚で8人の子供がおり、ダニエルは監督、アンナは女優になるなど、その多くが映画やテレビ業界で活躍している。リヴ・ウルマンとは愛人関係にあったりと公私ともども長年連れ添ったパートナーであるが、本作は24年間の結婚生活を共に送った亡妻イングリットに捧げた映画となっている。

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