
深く刻まれるサラバンドのリズムが、研ぎ澄まされた映像の背後で息づく真実を静かに、静かに明らかにしていく。
[黒田恭一さん(音楽評論家)]
これは受難の映画だ。受難をこんなに愛せるベルイマンって、まだまだ若けーなぁ。
[篠山紀信さん(写真家)]
冴え渡る映像と濃密な会話で人間の魂を抉るベルイマンの映画は、私にとっていつも深く暗いスリリングな森である。業の根を深く張り、重い言葉を繁らせた樹々を縫って進むと、ふっと暖かい木漏れ日のような愛に触れるかと思えば、冷たく執拗な憎悪のぬかるみに踏み込む。出口のない樹海のような『サラバンド』には、ベルイマンの遺言が埋め込まれているのだろう。
[桐島洋子さん(作家)]
ベルイマンは苦く切なく、生きて行くことを見せてくれました。それでいて力づけてもくれました。
[吉行和子さん(女優)]
これはベルイマンの壮絶な遺言状だ。
カメラはこれでもかと言わんばかりに、役者たちの表情から離れない。そこには情緒も同情もない、あるのは真剣な人間探求だけ。演技の奥、皮膚の奥に潜む、人間の本性を愛をもって暴こうとしているようだ。この徹底したベルイマンの姿に、私はただただ脱帽するしかない。
[宮本亜門さん(演出家)]
(C) SVT 2006. All Rights Reserved.